障がい者が健常者と同等に働く環境について学ぶ機会をいただき、小倉南区にあるTOTOの特例子会社【サンアクアTOTO】へ職場見学に参加しました。
特例子会社とは、障がい者雇用促進のため、民間企業と行政が第三セクター方式で設立した企業のことです。
サンアクアTOTOは、全国にある約600の特例子会社のうち22番目に設立された会社で、早い段階から障がい者雇用に積極的に取り組んでいるとの説明を受けました。
まず驚いたのは、施設見学担当者の方が視覚障がい者ということです。スライドを上手に使いながら15分間、時間通りに説明してくださいましたが、原稿を持たずにお話する姿からは、視覚に障がいをお持ちだとお聞きするまでわかりませんでした。
TOTOグループ全体での障がい者雇用数は約300名。その中でもサンアクアTOTOには93名、145名の従業員に対し64%の障がい者就業率で、製造部(工場)、オフィスサポート業務部(印刷・データ入力など)、総務部の3部門に配属され、それぞれの職場で担当業務に勤しんでいます。
見学は製造部で業務中ということと、聴覚過敏の方もいらっしゃるということで、説明時に大きな声をださないため見学者にはイヤホンを配られてスタート。まず点字名刺の印刷を拝見しました。印刷とは言っても、点字版をセットして1枚ずつカチャン、カチャンと版を押して作成します。見学前のオリエンテーションでお話された視覚障がいの方が、慣れた手つきで作業をしていきます。
工場へ向かう間も、車椅子同士ですれ違ってもぶつからない幅広い廊下、火災時に煙に巻き込まれないよう天井を高くしてあること、部屋のドアガラスが車椅子目線で低く取り付けられている所など、細かい配慮があちこちに見られました。
もちろん、TOTOと言えばトイレや洗面台。水回りにもTOTOならではの“こだわり”が見られます。
方向が違うトイレの個室、杖置き場が添えられた一見バラバラな高さの洗面台。障がいの特性に合わせて誰もが快適に使えるユニバーサルデザインに、見学者からは感嘆の声が上がりました。


工場内では様々な部署で、車椅子の方や聴覚障がい者など、それぞれ違う障がいを持つ方々が同じに作業に当たっており、業績目標に従って早すぎたり、遅すぎることのないよう仕事を進めています。
初めてや久しぶりの作業に不安がある人は、その思いを表示できる目印が設置されていたり、普段の生活で触れるバリアフリーをより深く掘り下げた視点の数々に、目から鱗が落ちるばかりです。
製造業特有の業務達成目標の厳しさと、健常者・障がい者の区別なく働ける環境が共存している職場作りに大変感銘を受けました。
見学終了後、総務部の責任者様が仰った「働く人みんなが、困る事を困ったで終わらせない」との会社方針に、健常者・障がい者共生の原点を学んだ職場見学でした。
最後に、今回見学先をご紹介下さった関係各位、職場見学にご協力頂いたサンアクアTOTO様、就業中で忙しいにもかかわらず、元気な挨拶で私たちを迎えてくださった従業員の皆さまに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
※写真は一部、見学時に頂いたパンフレットから引用させて頂きました。
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